東松島 こどものみんなの家 レポート3

東松島 こどものみんなの家 レポート3
(2012年 12月 18日 伊東豊雄建築設計事務所 山田明子)
(以下引用)



「東松島 こどものみんなの家」にご協力くださり、
大変ありがとうございます。

現在
・木材加工工場にて屋根組み
・金属工場にてアルミの「お話と演劇の家」の施工
が行なわれており、12/13(木)に山形のシェルター社の木材加工工場、
14(金)-16(日)には気仙沼の高橋工業の金属加工工場へ行って参りましたので、
その状況をご報告いたします。

写真と共にご覧ください。

●山形のシェルター社の木材加工工場(12/13(木))
■1_シェルタープレカット工場
大西麻貴さんと伊東事務所山田で、山形にあるシェルター社の
木材加工工場に伺いました。
先週よりこの工場で「テーブルの家」「あたたかい家」の
屋根組み〜合板貼付が行なわれており
特に「あたたかい家」の屋根はこの工場内で仕上げの
木の屋根葺き作業までしてしまうという計画です。
木村社長が、工場内を案内してくださりました。



■2_あたたかい家
工場の一角で、とんがり屋根の「あたたかい家」屋根パネルを製作していました。
その日はまだ登り梁のみの状態でしたが、この屋根が高さ6m近くあり、
工場の天井に届かんばかりで、間近で見るとすごい迫力です。
搬入用のトラックに載せられるようなサイズにするために、
屋根が3分割されて製作されています。



■3_テーブルの家
こちらの屋根も同様に搬入のため、屋根が3分割されます。
19日(水)に現場にこの2つの屋根が運ばれて壁の上に組み上がる予定なのですが、
それが今からとても楽しみです。



●気仙沼の高橋工業の金属工場(12/14(金)-16(日))
■4_高橋工業
大西麻貴さんと大西さんスタッフの栄家さん、
伊東事務所山田で「お話と演劇の家」を施工している工場へ伺い、
現場の確認や、ボランティアの作業を手伝ってきました。
今回金属工事をしていただくのは元々は船大工で、造船の技術を活かして伊東事務所のせんだいメディアテークの構造体を始め多くの建築を施工してきた、
高橋工業の気仙沼工場です。
写真のように工場が被災し大変な状況なのですが、今回のみんなの家に賛同し、
ご協力いただけることとなりました。



■5_うづくり仕上作業
高橋工業さんや大西麻貴さんとやりとりのある滋賀県立大学の学生さんたちが
気仙沼に来ており、仕上げ作業のボランティア施工をしてくださいました。
まずはアルミの表面をやする「うづくり仕上げ」の作業。
みなさん手を動かすのに慣れている方ばかりで、大変頼もしかったです。
やするとアルミがやわらかい表情になり、よい雰囲気に仕上がりました。



■6_塗装作業
アルミの屋根は実際にみると、想像以上のインパクトでした!
このドームの内側(天井面)に、協賛いただいた白い遮熱塗料を塗ります。
学生さん・山田、2日目はさらに大西さんと栄家さんも加わって、みんな塗料だらけになりながら塗装をしました。



■7_ボランティア集合写真
ドームの屋根を壁の上に載せる仮組みの場面では、
みんな「かわいい!」と大盛り上がりでした。
写真は高橋工業の工場長と、手伝ってくださったみなさんです。



●東松島の現場最新状況
■8_1217_柱と梁
本日東松島の現場の様子です。
現場では山形の工場よりプレカットと接続金物が
取付けられた木材がたくさん搬入され、柱と梁の建て方が行なわれました。
柱が立ち上がり、夕方までには梁が架けられました。



●今週の予定について
23(日)に行われるひまわり集会所のクリスマスイベントで
建物のお披露目をするために、19日(水)に屋根が組み上がり、
また20日(木)にはお話と演劇の家が運ばれてきますので、
にぎやかな現場となることと思います。

以上、常駐している東松島の仮設住宅より、ご報告いたします。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。